アンジェイ・スタシウク 「ヨーロッパは自らの栄華への不安がためにくたばる」

先日ウクライナ人作家のユーリ・アンドゥルホヴィチによるウクライナ情勢に関する公開書簡を翻訳紹介した。

一週間たった今日日曜日もプロテストは相も変わらず続いている。この一週間、ウクライナの大統領であるヤヌコビッチが譲歩をしめすか、と見られたが、ただのジェスチャーとプロテスト側は抵抗をやめない。今日も万単位の市民がプロテストを続行したというニュースが入って来た。

アンドゥルホーヴィチの公開書簡が発表された時と同じくした一週間前の今頃、ポーランド人作家のアンジェイ・スタシウクが「ヨーロッパは自らの栄華への不安がためにくたばる」(„Europa stirbt aus Angst um seinen Wohlstand“)というタイトルのエッセイをドイツのヴェルト誌から発表され、ポーランド語のオリジナルが、「アンジェイ・スタシウク、ヨーロッパについて語る「血が流れ、人々が拷問に苦しむとき、キエフのマイダンは沈黙に包まれる。」(Andrzej Stasiuk o Europie:“Gdy leje się krew i torturuje się ludzi, nad kijowskim Majdanem zalega cisza“)」ティゴードニク・ポヴシェフニ誌から、ウクライナ語版が、「この大陸はいったいどうなってしまったのか、私にはわからない・・・。」( „Я не знаю, що сталося з цим континентом…“)」ウクライナ・ジーチャ誌から発表された。先日ウクライナ人作家のユーリ・アンドゥルホヴィチによるウクライナ情勢に関する公開書簡を翻訳紹介した。

現状のウクライナ情勢に関わらず、昨今の西側、つまりEU、それもドイツあたりの昨今の一人勝ちと横着ぶりなりへの痛烈な皮肉が読み取れる、スタシウクらしい文章なのだが、現行、日本では全く紹介されてないスタシウクについて、この場でこのような語ることは、表現としては不適切かと思う。ゆえに、彼らしさは、小生の至らないながらの翻訳の文の端で少なからず感じていただければと思う。

それにしても、アンドゥルホーヴィチの公開書簡の翻訳はそれなりの人に目を通していただけたようで幸いだった。このスタシウクのエッセイも、現在のヨーロッパ、特に中欧の視点からの批判的論点としてはかなり独自ともいるといえるので、出来るだけ多くの人の目にとまることを祈っている。ともすれば、本邦ではなかなか紹介の及んでいない分野であるがゆえに。

ところでアンジェイ・スタシウクは小生にとっても重要な作家の一人である。アンドゥルホーヴィチとならんで、中欧という分野へ、帰還するきっかけを与えてくれた作家であった。またこのLügenlernenでも是非紹介したい作家の一人であるが。小生が昨今、アカデミズムという名の象牙の塔の片隅および、小生の写真事業の中で行なっている得体のしれないことに多大な影響を与えてくれた作家であるがゆえに。

以下がその翻訳であります。

アンジェイ・スタシウク「ヨーロッパは自らの栄華への不安がためにくたばる」 by Lügenlernen

ではまた自戒。