半ズボン親父が出現したパルドゥビチェの場末のチェコ居酒屋を後にしたのは、月曜日も9時になろうかとするころだった。
小生たちはプラハ行きの終電に間に合うよう、足早にバスに乗り込みパルドゥビチェの中央駅へと向かう。
ホームにたつと、まもなく、プラハ行きのEuroCity国際急行列車がホームになだれ込んでくる。
そこで、小生をこの日のゼミに招待してくれた友人が食堂車に乗ろうと提案する。
プラハまで一時間。酔い覚ましの茶でもシバこうということになり、小生たちは列車の後方に位置する食堂車へ乗り込む。
すると、その食堂車の車体にはキリル文字でРесторан(レストラン)とあるではないか。
これはいかに、ということでレストランに入るやにこやかに現れたウェイターに、この列車は何処よりや、と尋ねれば、ベオグラードからじゃ、という返事。
ベオグラード発プラハ行き。
プラハの先には香ばしきバルカンの香りがする。
ベルリンにいても、その香ばしきバルカンの言葉を耳にしない日はない。
セルビア・クロアチア語、ルーマニア語、アルバニア語、ブルガリア語などなど。
しかし、ここチェコでは、それがさらに近くに感じられる。地続きであることがさらに。
来年こそは久々のバルカン再上陸を果たさねばと、なにか期するものがあったプラハへの帰り道であった。
ではまた自戒。