リベレツ(チェコ共和国)-チッタウ(ドイツ・ザクセン)、2010年5月。

年の大半を異国の地で過ごしている故か、ハラハラドキドキの冒険や旅の夢でもよく見たいとも思っている。

実際の夢の内容は金輪際記憶にはないのだけれど、実によく見る夢の大半は、しかも、あまりにも繰り返してみる故に、目覚め後も非常に記憶に残るのだが、それは、是から旅に出ようとして駅や空港行く途上、あるいはその駅と空港での旅立ちの時を迎えるその刹那、なにかによって、その旅立ちが妨げられる、というような不条理なものばかりである。

よく小生が旅にでると予告しても、なかなか諸事情によって、実際に旅立てない、あるいはその旅立ちの日を遅らせるということも実に実際よくある。その現実によくある小生の大言不実行ぶりに対して、昨年の4月と5月にポーランドとウクライナをめぐった写真家のMクンはその名も「行く行く詐欺」なる痛烈なる皮肉を小生に賜われたのであった。

とはいえ、夢にみるほど、旅立とうとして旅立てないというようなシチュエーションは、望むと望まざると常におこる。実際、今小生もその状況にある。実は諸事情により、未だベルリンで、今週中にもプラハに是非とも向かいたいところなのであるが・・・。なので、今日の夜も駅や空港にたどり着けなかったり、駅や空港にたどり着いても、全くなぜかいつまでたっても、旅立たないという、そんな夢をまたしても見てしまいそうなのである。

さて。プラハへの一年間の引っ越しを控えたこのごろの安眠を妨げるような、いつまでもたっても旅立てないというカフカ的シチュエーションは、結局のところ、旅立ちが全てを解消してくれることを願っておいて、今日の御題はここのところプラハを往復する際に経由しているヨーロッパでも、超がつくまでとはいわないが、B級にカテゴリーされるべき国境越えローカルルートである。

ベルリンープラハは列車でもバスでも実に4時間半ほどの行程で、そのほとんどがザクセンはドレスデン経由する。実際、小生もこれまでの10年間の間でベルリンとプラハの行き来はこのドレスデン経由のユーロシティという国際特急列車であることが殆どであった。

今年に入り、一度、他のローカルルートを使ってチェコ入りを果たして見ようと思い、ザクセン州の東南端にあるチッタウを経由してリベレツまで行き、そこよりバスを使い、プラハ入りをするというルートを試してみた。ドレスデン経由の直通列車で4時間半から45分かかるのに対して、このルートでも接続さえよければ、だいたい6時間程で走破できる。値段は、直通列車がBahncard25という25%割引のカードとSparpreisという3日前の早割のコンビネーションでだいたい30ユーロである。対して、このB級ルートでは、小生はベルリンとブランデンブルク州の全線定期をポツダム大学より給付されているので、実質買うべきはザクセン州内と国境越え路線のチケット、それからチェコ国内のリベレツープラハのバスチケットのみで、しめて片道15ユーロもしない。今年の夏は多少時間もあったので、このルートでベルリンとプラハを行き来することが殆どであった。

一度、3年程前小生の同居人の実家であるチッタウへはじめて行ったおり、国境を越えて、リベレツへ赴いたことがあった。この国境越え路線には、当時はまだチェコスロヴァキア・シュコダ製のレールバスが現役で、小生のローカル線愛好ツボを大爆撃してくれたが、昨今はボンバルディア製のモダンな車両が走っている。空調も効いていてそれは快適かもしれないが、多少味気ないことはいうまでもない。中欧の辺境の日常を感じる旅ができるのは、むしろ古いシュコダ製のレールバスに乗っているときかもしれない。なにより、この古い車両では、夏は窓をあけて風景を楽しむこともできるし、この路線は非常に風光明媚な景色が広がっている。

もちろん、ドレスデンからのエルベ川沿いの路線も風光明媚なのだが、此処数年来非常に無礼極まりないドイツ連邦警察のパスコントロールで気分を害されることを考えれば、パスチェックもなにもあったものではないこのルートは平和である。むしろ、こののんびりとして中欧のど田舎感溢れこそルートこそ、最近の小生のプラハ行きのファーストチョイスである。

で、以下の写真はその3年前にリベレツからチッタウへの帰りの車内、シュコダ製レールバスの中で撮った車内の模様である。あのときみた風景を思い出しながら、八ヶ岳の麓を行く小海線の列車から見る風景をなんとなく思い出したりした。よく高校生から大学生のときにかけて、よく通ったルートであったか。

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ではまたプラハで自戒。